6月「Social Good Circle」開催のお知らせ

ひとまず「Social Good Circle」の申し込みをされたい方は、下記ボタンよりお願いします。


こんにちは。Social Good Circleの共同運営者をしている平畑です。

6月に入り僕が住んでいる長崎では、真夏のような暑さが続いています。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。総務省の年間の熱中症の割合を見ると、8月に比べ6月の熱中症が多いとのことです。理由としては、まだ暑さに慣れておらず、知らず知らずのうちに汗をかいており、水分摂取量が少ないこともあるようです。また、湿度が上がりまるでサウナのような蒸し蒸しする気候も相まって、6月の熱中症は侮れないと知りました。

ケアマネジャーと後見業務をしていると、扇風機やエアコンなどの冷却機器を設置していない家へ訪問するときがあります。ご本人に暑くないのかお尋ねすると、「暑いけどお金がないから我慢している」との返答。その際はご本人の意向を何度も丁寧に訊き、必要に応じて熱中症のリスクや社会資源について情報提供をしたりします。加えて、生活保護を担っている行政や社会福祉協議会、地域包括支援センターなどとも情報共有し、エアコンの設置だけではなく今後の健康状態の把握や急変時の対応などを協議したりします。

年々暑さが厳しくなってきており、あるニュースでは「地球温暖化」ではなく「地球沸騰化」とも言われる時代になっていると目にしました。恐ろしい限りです。今後どこまで気温が上がり続けるのか不安でしかたありませんし、屋外に出なくても室内で熱中症になる、なんて事案もますます増えるのではないかと思ってしまいます。

さて、暑さに関連して「熱さ」の話をもう一つ。6月は全国的にも高総体や中総体が開催されたと思います。うちの娘も出場しましたが、数日前から風邪を引いており、体調不良の中、なかなか望むような結果が出ませんでした。その中で娘の言葉に感動したエピソードがありました。朝から体調が悪く、それでも試合に出たい一心で会場まで行ったのですが、案の定試合に出れるような健康状態ではなかったため、やむなく欠場となりました。その後僕が迎えに行くと娘からこんな言葉を訊きました。

「試合に出れないのは仕方ないよね。だってこんな状態が走れないし…。そもそも朝から走れないとは思ってたよ。どうしても会場に行きたかったのは、一緒に練習してきた仲間を応援したかったからなんだよね。頑張っているみんなを少しでも応援して、力になりたかった…」

我が子のことで大変恐縮ですが、この言葉は本当に素晴らしいと思いました。訊いた瞬間次の言葉が出ずにただただ感動して、娘の顔をまじまじと見ていました。試合に出たい気持ちは他の選手に比べても、決して劣ってはいなかったと思います。そのためにきつい練習も乗り越えてきた。でも自分の体調を悟ったあとは、仲間のために応援したいという、主語が他者にシフトしたわけです。それは「諦め」ではなく、前向きなシフトチェンジ。自分の応援が仲間(他者)の活力に変わることで、自分も満たされる気持ちへと変化する。これって「ケアの倫理」だな、と娘のエピソードを介して学んだところです。

Social Good Circleでは、娘のような「ケアの倫理」がすごく作用されていると感じています。誰かが語ることを丁寧に最後まで訊いて、自分が感じたことをフィードバックする。その言葉を訊いた語り手は、「自分だけじゃなかった」「こんなことを話しても訊いてくれる」という、心理的安全性が構築され、次は訊き手として語りを訊く。「俺の話を聞け!」という一方通行でマッチョな思考ではなく、主語を他者に置いているからこそ、他者の語りに耳を傾けられるのだと思うのです。

そんなSocial Good Circleは毎月開催しています。ご興味がある方はお気軽にご参加ください。

Social Good Circle 開催詳細

Social Good Circleには多くの方が参加しやすいように、オンライン開催としています。仕事から帰ってきてひと段落した時間帯にすることで、ゆったりと語り合えるようにしています。以下、開催詳細をご覧ください。

開催日

  • 2024年6月21日(金)20:00〜21:30

参加方法

  • オンライン(zoom使用)

    申し込み後に招待URLを送らせていただきます。

参加費

  • 無料

    気軽に参加できるよう参加費はいただいておりませんが、今後対面で開催することも検討しています。
    その際は参加費を頂戴する場合がありますのでご容赦ください。

申込方法

下記の「申し込みフォーム」と書かれているボタンをクリックすると、申し込むフォームへ移動します。
必要項目を入力していただき、送信後、開催に関するメールが届きます。

申し込み後、zoomのURLや招待状が届きます。入力されるメールアドレスが間違っていると、返信メールが届かない場合がありますのでお気をつけください。返信メールが届かない場合は、お問い合わせよりご連絡くださいませ。

申込手順

STEP
申し込みフォームを入力
STEP
申し込み後、zoomのURLや招待状が届く
STEP
当日、zoomのURLから入室

まずは申し込みフォームの入力をお願いします。ご不明な点があれば、お問い合わせからご連絡ください。

Social Good Circleとは

Social Good Circleは「支援者のモヤモヤをダイアローグする場」としています。よって、参加者同士の上下関係もなく、全てがフラットです。日々の実践や人間関係など、モヤモヤしていることを語っていただき、聞く側は助言も否定もせず、ただただ訊くことに徹します。

もちろん訊いた後に、自らのモヤモヤを語っていただくことも大歓迎です。「今更こんなことは職場で話せない」や「誰か私のモヤモヤを訊いてほしい」など、Social Good Circleにおいては気楽に語っていただける空間になっています。

参考記事

Social Good Circleが誕生した背景や、Social Good Circleの詳しい説明は下記の記事をご覧ください。

【ご提案】職場でSocial Good Circle開催のお手伝い

Social Good Circleは「否定せず、助言せず、解決もしない」語らいの場として開催しています。このコンセプトは一見すると、対人援助の場面では否定的な意見を浴びるかもしれません。なぜなら「モヤモヤ=困っていること」と捉えることで、「職員が困っていることを、上司及び同僚同士で解決しなければならない」との思考に対して、真逆の発想でSocial Good Circleを開催しているからです。

僕は決して、「解決しなければならない」とする思考や行動を否定したいわけではありません。必要に応じて解決を優先する場合もあると理解しています。しかし解決を優先するがあまり、モヤモヤを抱えている職員が本当に困っていることを語れるかは疑問が残るところです。このように考えるには過去の記憶が起因しています。

僕は約6年間、病院のソーシャルワーカーとして働いていました。普段の業務とは別に個々のスキル向上やいわゆる「困難事例」に対する次の一手を模索するため、定期的に事例検討会をソーシャルワーカー同士で開催していました。いま振り返ると事例検討会は、ギリシャのコロッセオを彷彿とさせる思いで参加していたように思えます。要するに「戦いに挑む」という表現がわかりやすいでしょうか。雰囲気も戦々恐々としており、ミスを説明しようもんなら鬼の首を取ったような勢いで「なぜそうしたのか?」と問い詰められる。最初は初任者として「学ばせていただく」という気持ちで挑んでいましたが、やがて心身ともに疲弊していく自分を自覚しました。心の余裕がなくなるので、ちょっとした指摘も癇に障りますし、自らも「指摘返し」のような、一種の報復に似たような振る舞いをしていたときもありました。このような状態になると事例検討会ではなく、ただの「足の引っ張りあい」です。その場では本音を誰も話さなくなっていました。恐怖と保身でしかないからです。

そんな過去を振り返って思うことがあります。

心理的安全性が担保された空間でなければ、人は自らのモヤモヤを決して語りはしない

自らが悩んでいること、困っていること、こんなことを話して大丈夫?と思っていることも、否定されないとわかっていると人は安全性を感じるとることができ、スーと話し始めます。「どうしたの?」「それで?」と急く必要はありません。Social Good Circleは「否定せず、助言せず」をモットーに開催しています。最初から参加者へ伝えることで、参加者同士の「ここは安全だ」という雰囲気が醸成されます。

Social Good Circleでは、実に多様性豊かなモヤモヤを訊くことができます。そしてモヤモヤの深堀りは、ソーシャルワーカーのアイデンティティを取り戻すことにもつながります。事例検討会のように追求型のスーパービジョンは、支援者が育たないどころかパワーレスに陥り、終いには退職することも考えられます。そうではなく、じっくりとその人のモヤモヤした語りを訊き、参加者同士でフィードバックすることで、モヤモヤを語った人は「私の話を訊いてくれた」「受け入れてくれた」とカタルシスを得ることになります。普段、支援者として支援対象者の話を聞くことには慣れていますが、自分の話を訊いてもらうことには慣れていない支援者が多いのが現状です。Social Good Circleはこのような「支援者の語りを訊く」ことを実践することで、先にも述べたとおり、ソーシャルワーカーのアイデンティティを取り戻す(エンパワーメントの促進)へつながります。

とはいえ、Social Good Circleを職場でやろうとすると、導入・進行・まとめといった一連の流れを、誰がどのようにするのか悩むことが考えられます。悩むうちにズルズルと流れていくことはよくある話です。そこでご提案です。

職場でSocial Good Circleが定着するまで、もしくは体験として実施する、お手伝いをさせていただきます

Social Good Circleを実際に運営している者が、ファシリテーターや運営面をサポートすることで、簡単にSocial Good Circleを職場で開催することができます。もちろん職場の目的や規模等に応じて、運営側が関わる濃淡を調整することも可能です。まずは下記の「お問い合わせフォーム」より、ご相談いただければと思います。

お問い合わせ確認後、運営側よりご連絡させていただきます。この「Social Good Circle」が支援者のエンパワーメントにつながること、そして多くの支援者が自分語りをすることで、一人で抱え込まなずパワーレスに陥らない環境を構築できることを願っています。長くなりましたが、ご興味がありましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。

応援してもらえると嬉しいです!

この記事を書いた人

平畑隆寛のアバター 平畑隆寛 ヒラハタタカヒロ

社会福祉士事務所 FLAT代表。アパレルバイヤーから社会福祉士へジョブチェンジした風来坊を自認。普段は成年後見受任や研修講師のほか、Webライターとしても活動している。月1回開催の、相談援助職が安心してモヤモヤを語れる場「Social Good Circle」を運営し、支援者のバーンアウト予防にも取り組む。「The Salon Times」では、記者+ライター+編集長の役割。

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