こんにちは。Social Good Circleの共同運営者をしている平畑です。
前回のSocial Good Circleは4月開催ということで、なかなか毎月開催が定着しないのですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
予定が忙しかったり体調が優れなかったりなど、いろいろな理由はあるのですが、それよりも「Social Good Circleに参加することで気持ちが楽になる」とか、「Social Good Circleをもとに現場でも対話の必要性を感じるようになった」などと、Social Good Circleに対しての肯定的なコメントや自身の何らかの変容を目にすると、「やっぱり毎月開催する意義はあるよな」と、運営者としてエンパワメントされます。
このような関係性は、北野誠一さんの『ケアからエンパワーメントへ』から理解することができます。北野さんは、「役割期待」という概念を用いて、①相手(本人)が望むこと(=役割期待)を、②本人のエンパワーメントとして、行う(=役割期待遂行)ことによって、本人が期待しているものが理解でき、それを共に遂行することで相互エンパワーメントが実現する、と述べています。
Social Good Circleの世界観で例えると、参加している人たちから運営側の僕に対して「定期開催してほしい」との期待と一緒に、「Social Good Circleに参加することで気持ちが楽になる」「Social Good Circleをもとに現場でも対話の必要性を感じるようになった」といった、参加者が期待しているものが定期開催だけではなく、Social Good Circleに期待しているものが理解できることで、参加者のエンパワメントに向けた行動(ここでは定期開催)を起こすことにつながります。それは参加者のエンパワメントが僕にとってのエンパワメントにもなります。このような対話的やり取りを北野さんは「相互エンパワーメント」と述べています。
4月のSocial Good Circleを振り返ると、「相互エンパワーメント」が随所に見られる時間でした。
テーマとしては決して明るい話ばかりではありませんでした。職場での人間関係に悩み、上司や同僚との関係に苦しみ、ジブの支援のあり方に迷い、「自分が悪いのではないか」と自分を責めている人もいました。また、僕自身も大学院で研究指導を受ける中で、自分の言葉で返答できない苦しさや、自分自身が「正しさ」に縛られていたことへの気づきを率直に語りました。普段であれば、こうした話は「弱さの開示」への抵抗から、蓋をしたい、見ないふりをしてしまいがちな内容だと思います。
しかし、誰かが自分の弱さや迷いを語り始めると、そのことについて評価したり、正解を示そうとする人は誰もいません。逆に、「私も同じです」「それ、よくわかります」「そういう経験あります」と、それぞれが感じたことを自らの経験と重ねながら応答していました。
この「応答」がとても大切なのだと思います。
例えば、「自分だけがうまくできていないと思っていた」という語りに対して、「私も同じように思っていました」と返されることで、「自分だけではなかった」と安堵感と共に、負の認識が変容していきます。また、「平畑さんは完璧に見えていた」と言われた僕自身も、「大学院のゼミではまったく言語化することができなかった」と話すことで、自分から弱さを開示できる場所となっていることに、再認識できました。このような応答は、相互に安心して語ることができる。その循環が自然と生まれているのだと感じています。
そして興味深いのは、特定の誰かが支援する側、逆に支援される側という、二項対立構図ではないということです。
ある場面で僕は話を聴き、別の場面では僕自身が話を聴いてもらい励まされる。ある参加者が別の参加者の言葉によって勇気づけられ、その言葉を発した本人も「そんなふうに受け取ってもらえたんだ」と励まされている。このように、支え・支えられるという役割が固定されず、対話の流れによって自然と入れ替わっていました。
まさに北野さんがいう「相互エンパワーメント」がそこでは自然発生的に起きていたのだと思います。
そして、今回あらためて感じたことがあります。
それは、人は「正しい助言」によって変わるのではなく、「安心して語れる関係」の中で、自分自身で意味づけを行うことによって、少しずつ変わっていくということです。
職場での人間関係に悩んでいた参加者が、「今できることがあるかもしれない」と少し前向きな言葉を口にした場面がありました。それは誰かが助言したり教えたからではありません。参加者同士が経験含めたその場で感じたことを語り合い、お互いの言葉を受け止め合う中で、自分なりの答えを見つけ始めた瞬間だったように思います。
これは、Social Good Circleが抱いている「対話の有効性」なのではないかと。
僕は運営側でもありますが、「参加者の皆さんを元気づけていこう」という感覚はあまりありません。むしろ、参加者の皆さんが率直に語ってくださるからこそ、そしてSocial Good Circleによって実践現場での変容が期待できると言ってもらえるからこそ、僕自身「また開催しよう」と思えます。「ここが拠り所になっています」「また開催してください」という言葉をいただくたびに、僕はエンパワメントされています。
つまり、運営者だから与える側、参加者だから受け取る側ではないのだなと再認識します。参加者同士の語りがあるからSocial Good Circleは続けられ、Social Good Circleを開催するから日々のモヤモヤが語り合える。その循環そのものが、Social Good Circleなのだと思います。
毎回、大きな学びや劇的な変化が起きるわけではありません。しかし、「今日は少し話せた」「自分だけじゃなかった」「また来月も来ようかな」。そんな小さな変化が積み重なっていくことが、支援者として現場に戻る力になっているように感じます。
北野さんのいう「相互エンパワーメント」は、特別な技術ではなく、人と人とが互いの期待を理解し、その期待に応えようとする関係の中で生まれるものです。Social Good Circleもまた、まさにそのような場でありたいと思っています。
来月もまた、誰かが誰かを励まし、その励ましが巡り巡って自分自身にも返ってくる。そんな対話の時間をご一緒できれば嬉しく思います。
Social Good Circle 開催詳細
Social Good Circleには多くの方が参加しやすいように、オンライン開催としています。仕事から帰ってきてひと段落した時間帯にすることで、ゆったりと語り合えるようにしています。以下、開催詳細をご覧ください。
開催日
- 2026年7月29日(水)20:00〜21:30
参加方法
- オンライン(zoom使用)
申し込み後にPeatixより、招待メッセージが送られてきます。
参加費
- 無料
申込方法
下記Peatixページから申し込むページへ移動します。
必要項目を入力していただき、送信後、開催に関するメールがPeatixより届きます。

申込手順
枚数を選択したら「次に進む」をクリック


その後、下記の画面が表示されると手続き完了

当日は「イベント視聴ページに移動」からzoomへ入室する

メールが届かない際は、迷惑メールフォルダに送信されている場合があります。それでも届いてない場合は、socialgoodcircle2022@gmail.comへご連絡ください。
今後、Social Good Circleのイベントの告知を受けたい方は、Peatix内のSocial Good Circleページをフォローいただけると、適宜イベント情報を把握することができます。
Social Good Circleとは
Social Good Circleは「支援者のモヤモヤをダイアローグする場」としています。よって、参加者同士の上下関係もなく、全てがフラットです。日々の実践や人間関係など、モヤモヤしていることを語っていただき、聞く側は助言も否定もせず、ただただ訊くことに徹します。
もちろん訊いた後に、自らのモヤモヤを語っていただくことも大歓迎です。「今更こんなことは職場で話せない」や「誰か私のモヤモヤを訊いてほしい」など、Social Good Circleにおいては気楽に語っていただける空間になっています。
参考記事
Social Good Circleが誕生した背景や、Social Good Circleの詳しい説明は下記の記事をご覧ください。

【ご提案】職場でSocial Good Circle開催のお手伝い
Social Good Circleは「否定せず、助言せず、解決もしない」語らいの場として開催しています。このコンセプトは一見すると、対人援助の場面では否定的な意見を浴びるかもしれません。
なぜなら「モヤモヤ=困っていること」と捉えることで、「職員が困っていることを、上司及び同僚同士で解決しなければならない」との思考に対して、真逆の発想でSocial Good Circleを開催しているからです。
僕は決して、「解決しなければならない」とする思考や行動を否定したいわけではありません。必要に応じて解決を優先する場合もあると理解しています。
しかし解決を優先するがあまり、モヤモヤを抱えている職員が本当に困っていることを語れるかは疑問が残るところです。このように考えるには過去の記憶が起因しています。
僕は約6年間、病院のソーシャルワーカーとして働いていました。普段の業務とは別に個々のスキル向上やいわゆる「困難事例」に対する次の一手を模索するため、定期的に事例検討会をソーシャルワーカー同士で開催していました。
いま振り返ると事例検討会は、ギリシャのコロッセオを彷彿とさせる思いで参加していたように思えます。
要するに「戦いに挑む」という表現がわかりやすいでしょうか。雰囲気も戦々恐々としており、ミスを説明しようもんなら鬼の首を取ったような勢いで「なぜそうしたのか?」と問い詰められる。
最初は初任者として「学ばせていただく」という気持ちで挑んでいましたが、やがて心身ともに疲弊していく自分を自覚しました。心の余裕がなくなるので、ちょっとした指摘も癇に障りますし、自らも「指摘返し」のような、一種の報復に似たような振る舞いをしていたときもありました。
このような状態になると事例検討会ではなく、ただの「足の引っ張りあい」です。その場では本音を誰も話さなくなっていました。恐怖と保身でしかないからです。
そんな過去を振り返って思うことがあります。
心理的安全性が担保された空間でなければ、人は自らのモヤモヤを決して語りはしない
自らが悩んでいること、困っていること、こんなことを話して大丈夫?と思っていることも、否定されないとわかっていると人は安全性を感じるとることができ、スーと話し始めます。
「どうしたの?」「それで?」と急く必要はありません。Social Good Circleは「否定せず、助言せず」をモットーに開催しています。最初から参加者へ伝えることで、参加者同士の「ここは安全だ」という雰囲気が醸成されます。
Social Good Circleでは、実に多様性豊かなモヤモヤを訊くことができます。そしてモヤモヤの深堀りは、ソーシャルワーカーのアイデンティティを取り戻すことにもつながります。
事例検討会のように追求型のスーパービジョンは、支援者が育たないどころかパワーレスに陥り、終いには退職することも考えられます。
そうではなく、じっくりとその人のモヤモヤした語りを訊き、参加者同士でフィードバックすることで、モヤモヤを語った人は「私の話を訊いてくれた」「受け入れてくれた」とカタルシスを得ることになります。
普段、支援者として支援対象者の話を聞くことには慣れていますが、自分の話を訊いてもらうことには慣れていない支援者が多いのが現状です。
Social Good Circleはこのような「支援者の語りを訊く」ことを実践することで、先にも述べたとおり、ソーシャルワーカーのアイデンティティを取り戻す(エンパワーメントの促進)へつながります。
とはいえ、Social Good Circleを職場でやろうとすると、導入・進行・まとめといった一連の流れを、誰がどのようにするのか悩むことが考えられます。悩むうちにズルズルと流れていくことはよくある話です。そこでご提案です。
職場でSocial Good Circleが定着するまで、もしくは体験として実施する、お手伝いをさせていただきます
Social Good Circleを実際に運営している者が、ファシリテーターや運営面をサポートすることで、簡単にSocial Good Circleを職場で開催することができます。
もちろん職場の目的や規模等に応じて、運営側が関わる濃淡を調整することも可能です。まずは下記の「お問い合わせフォーム」より、ご相談いただければと思います。
お問い合わせ確認後、運営側よりご連絡させていただきます。
この「Social Good Circle」が支援者のエンパワーメントにつながること、そして多くの支援者が自分語りをすることで、一人で抱え込まなずパワーレスに陥らない環境を構築できることを願っています。
長くなりましたが、ご興味がありましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。


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